お部屋探しの条件として、『「木造アパート」は条件から外す』という方が、いらっしゃいますが、最初から選択肢を狭くしないほうがよいですよ♪
でも、「木造だめ!」ておっしゃるお客様多いんです…。
友人、知人から、「木造のアパートはやめた方がいいよ!」とか、なんらかの先入観だけで「木造は嫌い。嫌だ!」ということでしたら、この記事の解説を読んでからでも遅くはありません。
条件から外していた「木造アパート」でも、思いのほか、いい条件のお部屋(物件)に巡り合えるかもしれません。例えば、お手頃の安い家賃だったり、新しくて綺麗なお部屋、日当たり良好、駅から近く便利な立地…etc. こんな、素敵なお部屋に出会えるかも!?
「木造」とは
壁、柱、床、はり、屋根又は階段など主要構造部に木材を用いた建築物です。木材は、軽いのに高強度で加工がしやすいことから、賃貸住宅でも広く使われています。
自然素材であるため品質にバラツキが出やすく、また職人の腕によって木造住宅の出来が左右されます。そのため、工法や職人指導、集合材の開発、品質管理の向上など、努力と工夫によって、今もなお進化を続けています。
ちなみに、賃貸では木造の集合住宅を「アパート」と呼びます。
※ここでいう主要構造部には、隣のお部屋との境にある間仕切り壁は含まれていません。
木造アパートの特徴
家賃
木造アパートの特徴のひとつは、なんといっても、「家賃が安い」ことです。
一般的に加工がしやすい木造物件は、建築コストが安くあがるので、家賃を低く設定することができます。
立地や築年数、間取りなどの違いで、一概に言えませんが、鉄筋コンクリートや鉄骨造のワンルームマンションと比較して、木造アパートの家賃は10%程度、安いという試算もあります。
6万円のワンルームマンションと比較しすると、家賃が10%安くなるなら、5.4万円です。実に家賃の差額は、6,000円となります。
年間の総家賃で計算すると、なんと7.2万円もの差ということになります。
間取り
木造住宅は鉄筋コンクリート造、鉄骨造の建物と比較して柱が細いので、室内に出っ張り(梁)が少なく、家具の配置がしやすい間取りが実現します。
賃貸物件の間取り図に「専有面積」の表記がありますが、専有面積とは隣室との壁の中心から図った広さです。梁がある物件はその分の内側の面積の差が大きく、つまり、狭く感じるのに対し、木造住宅は、ギャップが少ないということになります。
遮音性
木造住宅は「音が響いてうるさい」とのイメージが強いですが、今は技術が向上し、入居者ニーズにこたえるように、騒音低下に配慮している物件が多くなっています。
外からの音は外壁、隣室・上下階からの音は遮音材を多くしたり、上下階の騒音振動が軽減するようにクッション性の高い床材を使用します。
一方で、鉄筋コンクリート造、鉄骨造のマンションでも、隣室との間仕切り壁は鉄筋コンクリートではなく、石膏ボードや木質パネル製の壁の場合が少なくありません。
そういった構造の場合、隣室からの音漏れは、それほど木造アパートと変わらなかったりするのも現実です。
また、騒音と感じる「程度」は、人によって大きく異なります。ある人が、耐えられない騒音と感じる音が、ある人は全く気にならないということもあります。(もし、あらかじめ自分が音が気になるタイプの場合は、木造、鉄骨造に限らず、上下両隣など周辺のお部屋の配置、壁床材の構造も検討する必要があります。)
火災
木材は可燃物であるため、火災に弱いイメージがあります。しかし、ある程度の太さがある木材は、着火後に表面に炭化層が形成されるため、燃え尽きるには時間がかかります。
万が一火災が発生した場合、避難するための時間を稼いでくれるのです。
鉄は強そうなイメージですが、単純に比較すれば倒壊するのは木造より早いそうです。鉄筋コンクリート造は、燃え尽きやすい鉄をコンクリートで包み込むことで弱点を補っています。
地震
木材は、単位重量あたりの強度が、実は鉄よりも高い素材です。
(同じ重さの木材と鉄なら、木材の方が強いという意味。同じ大きさなら鉄の方が強いので誤解なきよう・・・)
自重が軽い分、組み方次第で優れた耐震性を発揮する建物が作れます。地震で揺れたとき、いかにその力を分散させるよう建てられているかがポイントです。
2×4工法などは、職人の差が出にくく、地震にも強い建て方といわれています。
まとめ
いかがでしょうか?
木造アパートに対するマイナスイメージは取れましたでしょうか?メリット、デメリットいろいろあると思いますが、人によっての感じる程度の差があるので、まずは、「最初から否定しない」ことがポイントです。
ケースによっては、かなり得することもありますので、「木造」のアパートも候補にしてみてはいかがでしょうか?
それでは、あなたによいお部屋が見つかりますように!